問屋の探し方と取引成功のコツ
前回に続いて、今回は問屋の探し方と取引を成功させるコツをお伝えします。
問屋の探し方
①インターネットで探す
- 「商品名+卸売り」「問屋+食品」など一般的な用語で検索する
- 「iタウンページ」で検索する
- メーカーサイトからメーカーに電話をして代理店(問屋)を教えてもらう
②展示会で探す
メーカーが集まる展示会は「取引先を見つける会場」です。
相手も取引先を見つけて帰らないと叱られるので、非常に取引しやすい場所です。ここでメーカーと取引することもできますが、問屋を紹介してもらうこともできます。
また、メーカーのブースの近くに代理店(問屋)が手伝いに来ている場合もあるため、そこで取引交渉してみましょう。
③一次問屋に紹介してもらう
商社などの一次問屋に電話をして問屋を紹介してもらうことができます。
④商店のダンボールをこっそり見る
裏技的手法です。
一次問屋に注意が必要ですが、近所のドラッグストアやスーパーの裏手や陰に転がっているダンボールの発送伝票には、「仕入先の名前」が書いてあることがあります。
こっそり写真を撮って連絡してみましょう。
取引成功のコツ
「メール」を送ったら必ず「電話」をします。「先ほどメールを送ったものですが」などと電話するだけでも成功率がグンと上がります。
実績(売上げ)や仕入れ額をアピールすることもコツです。仕入れ額に関しては、「価格が見合わなければ買わない」なんてことは普通なので、嘘でも50万円~100万円程度と言ってOKです。
また、現状amazonだけなら、ヤフーショッピング展開も匂わせます。「ヤフーショッピングも展開しようと考えています」など。※メーカーや問屋は価格競争が多発するamazon販売を嫌います。
「まずはカタログから」と言うと話が進みやすいです。あと一押しまでいったら、最後の手段「御社に伺います」でさらに成功率が上がります。
その他に、「コンスタントに仕入れてくれる人」や「ビジネスルールをわきまえ誠実に対応してくれる人」、明るく元気で思いやりがある人は問屋に好かれます。これだけ買うから安くして!と冗談を言える人も案外好かれます。
マインド
- 門前払いは当たり前
- 問屋と取引している全員が大企業ではない(日本の大企業の比率は1%以下)
- 日本の企業(会社)は零細企業や個人事業主で成り立っている
- つまり、問屋、代理店の取引先の多くは零細企業や個人事業主
- あきらめないことが大事
このようなマインドで、まずは小さめの問屋から掛け合ってみましょう。
契約に印鑑証明、住民票、審査が必要だったり、「法人のみ」「保証金100万円」「実店舗アリ」といった条件があったら逆に喜びましょう。
「ハードルが高い」ということは、仕入れられる人が絞られる=「競合が少ない物販」ができる、ということになります。
値引き交渉
取引開始後いきなり値引き交渉してはいけません、失礼です。半年以上の取引や、月額100万円以上の仕入れなど、長く問屋さんと付き合って仲良くなったのちに、満を持して値引き交渉をします。
信頼を積み重ねたうえで、「さらに仕入れを増やしたいので5%程度値引きしてもらえませんか?」と言いましょう。
問屋が注文を受けた際、「指定のロット数以上」だと「メーカー直送」となることがあります。この場合、問屋は無在庫で販売でき、手間と経費がかからないため、値引き交渉がうまくいくことが多々あります。
問い合わせメールフォーマットと電話のかけ方
最後に、問い合わせメールフォーマットと電話のかけ方を載せますので参考にしてください。
○○県の○○と申します。
現在、通販サイトamazonでネットショップを出店しております。
この度、御社と新規でお取引させていただきたくご連絡致しました。
当店は、開業して1年ほどのになりますが、徐々に売り上げも増え
・2017年の売上げは1500万円
・現在の月の売り上げは50万円~100万円
程度となっております。
今後、商品のバリエーションを増やすべく、○○(メーカー)や○○(メーカー)を
取り扱っている御社とぜひ取引させて頂きたいと考えております。
支払い条件は先払いで構いません。
当店の販売サイト、事業情報を下記に記載しますので、
ご検討の上、取引条件等を合わせてお返事いただければ幸いです。
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事業者 :○○ ○○
ショップ名 :○○○○○ショップ
ショップURL ::https://www.amazon.co.jp/********
売上げ実績 :2016年 500万円、2017年 1500万円
仕入れ額目安 :50~100万円
仕入れ希望商品 :レトルト、缶詰、洋菓子、調味料、ジュースなど
仕入れ希望メーカー:味の素、アヲハタ、石井食品、キューピーなど
※メーカーについては取引のご確認後に詳細を確認させてください。
住所 :○○県○○市○○区○-○-○
Eメール :○○○○○@gmail.com
TEL :○○○-○○○○ー○○○○
URL :○○○.jp (ホームページURL)
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「○○ショップの○○です。先ほど取引のお願いのメールをお送りしたのですが、営業担当の方はいらっしゃいますでしょうか。」
「メールに記載した通り、新規のお取引をお願いしたいと考えております。」
「ご確認いただきまして、ご回答をいただいてもよろしいでしょうか。」
※基本こんな流れで大丈夫です。
次回は、問屋のチカラを最大限引き出す方法をお伝えします。