なぜメーカーではなく問屋なのか?【問屋ネゴシエイト3-3】

実践記

「稼げる小売店」を目指そう


今回まで3回に渡って問屋取引についてお伝えしてきました。最後となる今回は、問屋のチカラを最大限引き出す方法をお伝えします。

そもそもなぜメーカーではなく問屋なのか

前置きをしておきますが、これは自論です。メーカー仕入れを推奨している方々を否定するものではありません。

メーカー仕入れは1メーカーからしか仕入れられません。それではせいぜい利益商品は10商品あるかどうかでしょう。一方、問屋は何十社、場合によっては何百社のメーカーの商品を扱うことができます

メーカーは問屋との「良好な関係」を崩したくない

見つかる利益商品は1メーカー5商品だとしても、取り扱いメーカー数が多数あるため、問題ありません。そもそも「上流側のメーカーから直仕入れすれば安く仕入れられる」と勘違いしている人が多いです。

たしかに、そういったメーカーもあるかもしれませんが、メーカーは問屋との「良好な関係」を崩したくありません。そのため、メーカーからあなた(小売り)に直接卸す価格は【問屋価格よりも高く】します

当然です。メーカーはあなた(個人)よりも問屋さんとの関係を優先するからです。これは業界の常識です。あなたは、世間にあふれる様々な情報に惑わされることなく、また日本の流通の慣例を崩すことなく素直に問屋と取引してください。

そして、稼げる商品だけを問屋から仕入れて消費者に売る「稼げる小売店」を目指しましょう。

問屋のチカラを最大限引き出すために


「多数のメーカーを扱える」のが問屋の最大のメリットであるならば、問屋が「どんなメーカーの製品を卸せるのか」を確認することが非常に重要です。

ところが、

  • 電話で確認する → 電話ですべて聞き出すことはできない
  • メールで問い合わせる → 数十社にもなるメーカー名を列記させるのは酷
  • カタログください → 送ってもらえても、せいぜい10冊~20冊でしょう

このように、問屋に「どんなメーカーの製品を卸せるのか」を確認することは困難です。しかも、問屋の担当者自身が取扱いメーカーを記録しておらず、記憶に頼っているなんてことも多くあります。

メーカーブランド確認票


そこで、問屋が扱えるメーカーを根こそぎ聞き出すために私が作ったのが
メーカーブランド確認票」です。
(↑こちらからExcelデータをダウンロードしてください)

このデータは大量のamazonの商品情報から抽出した、全カテゴリの「メーカー・ブランドリスト」です。amazonの出品点数が多い順にならべてあります。

メーカーブランド確認票の使い方
Excelシートはカテゴリごとに並んでいますので、問屋に問い合わせたいカテゴリのシートをコピーして、

  • Excelデータで問屋に送信する
  • プリントアウトして送付する
  • 実際に打ち合わせをして確認する
などして、取り扱えるメーカーに「○」を付けてもらいましょう。このリストで「○」をつけてもらったメーカーの商品は、ほぼすべてあなたのものです。

 

ぷぅ

自己発送しかいない高回転商品を探すもよし!

楽天ランキング上位で、amazonにカタログがない商品を新規出品するもよし!

高額商品については、無在庫で出品して売れたら問屋に発注することもできます。

※リードタイム設定に注意

この「取り扱えるメーカー」を根こそぎ聞き出す(問屋情報をぶっこ抜く)ことこそが、「問屋のチカラを最大限引き出す術」です。実は「その問屋でしか卸せない海外メーカー」などがあったりしたら、それはお宝の宝庫になるかもしれません。これを「特約店」と言います。

ぷぅ
ぜひ、「メーカーブランド確認票」を有効にお使いください。みなさんが同じフォーマットを利用するのもちょっとおかしいので、多少編集すると良いかもしれません。
以上が、私がお伝えする「問屋との取引交渉の全て」となります。