基礎編 3.なぜ価格差が生まれるのか

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なぜamazonとamazon以外で価格差が生まれるのか?

なぜamazonとamazon以外で価格差が生まれるのか?

その理由を解説していきます。

価格変動

需要の変動

商品によっては1年を通して需要の安定したものもありますが、そうではない商品も多数あります。

・季節
・人気や話題
・災害
・希少性

主にこのような需要の変化により、価格の変動が起こります。

需要に対し供給が少なければ、多少価格が高くても売れますし、
逆に供給過多で需要が低ければ、安くても売れません。

特に需要に左右されやすい商品に関しては、仕入れの段階でライバルセラーの数や、
他ショッピングモールの在庫状況などをチェックして、
実際に仕入れを行うか判断をする必要があります。

上記で挙げた4つの項目に関しては、
需要を見誤ると大きな赤字を生むこともありますので注意しましょう。

最も危険なのは、出品者数が多い場合です。

それぞれのセラーの在庫数が多く、更に供給も十分である場合、
各セラーはいち早く現金化を図りたいと考えるため、
値下げして在庫の売り切りに走る傾向にあります。

amazonではショッピングカートはひとつしかありませんので、
我先に売り切ろうと、ショッピングカートの獲得競争、
つまり値下げ競争が始まります。

これは利益がとれるぞ!と、大量に仕入れてしまった場合、
amazon倉庫に納品する前に赤字が決定していた、なんてこともよくある話ですので、
十分に気を付けて判断をしていく必要があります。

具体的な判断方法は、リサーチ編にて解説します。

価格の高騰

amazonでは、商品の価格の高騰は日常的に起こります。
俗に「プレ値化」と呼ばれます。

理由としては、先ほども挙げた通り、話題の商品だったり、
災害による需要の高まりで実店舗やamazon以外のショップでの品切れだったり、様々です。

新型コロナウィルスの影響で、自粛要請がありましたが、
その影響で、食品では保存の効くパスタであったり、
家族で楽しめるたこ焼きやお好み焼きの粉、
お菓子を作る材料がスーパーの棚から消え、またネットショップでも在庫切れが相次ぎ、
amazonではそういった商品の価格が通常よりも高騰しました。

また、自宅で遊べるおもちゃ、髪を切りに行けないことでバリカンなど、
多種のカテゴリにおいて、様々な商品が実店舗やネットショップから消え、
軒並み価格が高騰しました。

また、配送業者による配達遅延や、メーカーの休業による供給ストップなども重なり、
色々な商品の価格が高騰することとなりました。

テレビにおいては、マツコ・デラックスが発言をすると一気に需要が高まり、
商品が枯渇するという現象も起きています。(これを、俗にトレンド品と呼びます)

このような価格の高騰に敏感になり、
いち早く商品を仕入れて通常よりも多くの儲けを得る手法も存在しますが、
あくまで一過性のものであって長く続くものではありません。

一時の利益を追わず、安定的に利益を生み出す物販を実践することをおすすめします。

価格変動に追いつかない

こちらは、amazon直販商品においてよく起こる現象です。

amazon本体が独占的に超低価格で販売している商品が多数あり、
それに合わせるように他ネットショップの相場も低くなります。

が、amazonが在庫切れとなったのち、
amazon内で価格が高騰することが多々あります。

正確に言えば、amazonの販売価格があまりに安過ぎるため、
amazonが在庫切れを起こした後、他セラー達が価格を上げるということです。

この価格の変更は基本的に手動で行いますので、
例えば楽天市場やYafoo!ショッピングで販売されている同じ商品が
amazonに価格を合わせていたのに、amazonの在庫切れに気づかず、
各ショッピングモールとamazonで大きな価格差が生じることとなります。

店側の事情(キャッシュフロー)

キャッシュフロー

商品を仕入れる際には必ず支払いが生じます。

また仕入れにかかる支払い以外にも、光熱費や人件費など様々な経費が毎月かかりますので、
仕入れた商品をなるべく早くさばかなければ、キャッシュが不足してしまう恐れもあります。

その為、ある程度期間が経過した商品は、値下げしてでも販売したいのが店側の事情です。

そういった事情により、早急にお金が必要で価格を下げたい販売者と、
価格を下げなくても資金的に余裕ある販売者との間で価格差が生じます。

廃盤と新製品(商品入れ替え)

各メーカーの販売戦略において、新商品が生み出されては廃盤品が発生します。

このサイクルは家電などに代表されますが、食品やサプリメントであっても、
新商品やリニューアル、廃盤など商品の転換期があります。

新商品やリニューアル品が出るということは、当然既存の商品は旧商品、つまり廃盤品となります。
メーカー側としては早く新商品を売りたいですし、消費者としても新しい商品が欲しいと感じます。

廃盤品となってしまった商品はどうなるか。

お店側としても新商品を置くスペースを確保したいので、
廃盤品となった商品は安くしてでも処分するという流れになります。

この時、大量に在庫を持っている販売店ほど価格が下がります。

ただ実店舗であれば、上記の事情により、なるべく早く売り切るために価格を下げますが、
インターネット販売、特にamazon倉庫に商品を預けて販売する場合は、
自前で商品を保存することが無いため、無理に値下げして販売する必要はありません。

また、新商品は新しいカタログで販売されますので、
廃盤品は廃盤品として今までの価格で販売することが可能です。

一方、消費者にとっては新商品よりも廃盤品の方がよかった、という実情があり、
この先二度と手に入らないのであれば、多少高くても喜んで購入することが多々あります。

特に家電や食品、シャンプーや化粧品といった商品が顕著です。

商品の希少性が上がることで、商品価格が高騰し、
店舗とインターネット間で販売価格との価格差が生まれます。

ポイント

価格差が生じる理由の3つ目は、ポイントです。

現在、様々な店舗で、買い物に伴うポイントが付与されます。
このポイントが商品の実質的な仕入値を下げる要因となります。

ショップポイント

楽天ポイントやヤフーショッピングのポイントに代表されるように、
買い物に応じて様々なポイントが付与されます。

うまく効率的にポイントを利用すれば
商品代金の10%~20%程度のポイントを獲得することができます。

そのポイントがそのまま利益として加算され、
そこに価格差が生まれることになります。

カードポイント

ネットショップの決済では、
ほとんどの人がクレジットカードを利用しているはずです。

クレジットカードにも決済に応じてポイントが付くものが多々あり、
カードによって1~2%程度のポイントが獲得できます。

例えば、100万円仕入れれば1~2万円の利益に相当します。

クーポン、キャンペーン

通常獲得できるポイントとは別に、
店舗によりクーポンが発行されたり、
キャッシュバックキャンペーンなどが開催されることがあります。

これらの施策も5~10%、
時には20%超えのポイントが獲得できるキャンペーンもあり、
価格差が生まれる大きな要因となります。

このように「価格変動」「店側の事情」「ポイント」など、
価格差が生まれる要因は多々あります。

私たちが日々行うリサーチでは、その要因のスキをつくことが重要です。

さまざまな要因により生まれる価格差、
その差益を得ることで利益をあげていくことができます。